Basin & Saddleback
2018年6月9日(土曜日)
Basin Mountain(4,826 ft. / 1,471 m)
Saddleback Mountain(4,528 ft. / 1,380 m)
スタート時刻 午前5時47分
エンド時刻 午後1時53分
所要時間 8時間6分
総距離 16.3マイル(26.1 km)
以前使って気に入ったADK Trail Innの簡易キッチン付きの部屋に前泊して、6月9日土曜日の早朝に出発、トレイルヘッド(以下TH)のThe Gardensに5時半ごろ着いた。ここは、アディロンダックでも人気の高いTHだけあり、駐車スペースはすでにほぼ満杯だった。
今日の山登りのハイライトは、なんと言っても、Saddleback Mountainの「崖登り」だ。 アディロンダックの山のなかでも有名な難所の一つで、 急勾配の崖を、 ロッククライミングさながら岩にへばり付くようにして登る必要が ある。(もちろん、逆方向の行程ならば降りることになるが、 通常、急勾配の岩場は降りるほうが難易度が高いので、 我々は登ることにした。今思い返しても、 あの崖を降りることなど自分たちには論外で、 想像するだけで恐ろしい。)
<THの登録簿に記入して出発>
まずは、Johns Brook Lodgeに続く比較的平坦なトレイルを3.5マイル行く。 林間のシングルトレイルを行くのは、いつも気持ちが良い。Joh ns Brook Lodgeは宿泊・給食施設を備えた本格的な山小屋だ。
<初めの3.5マイルは比較的平坦>
<Johns Brook Lodge>
<ロッジから青のトレイルへ>
<ロッジ近くでJohns Brookを渡る橋(工事中)>
Johns Brookを渡ってからは、徐々に傾斜が増し、 足場も難しくなってくる。<赤のトレイルへ>
<Slant Rock>
<Shorey Short Cut>
<3500フィートのサイン>
<梯子がありがたい>
<岩場をよじ登る、アディロンダックらしいトレイル>
<初めて行く手に稜線が見える。Sddlebackか?>
<Mt. Haystackへの分岐点を左へ>
<再び梯子がありがたい>
<これぐらいは普通の岩登り>
Basin Mountainには午前10時8分に登頂。出発から4時間21 分経過。頂上からの眺望はすばらしかったはずだが、次のSaddlebackの崖登りの印象にかき消されたのか、 あまり覚えていない。
<Basin Mountain頂上の三角点の跡?>
<右手がMt. Marcy>
<次に登るSaddlebackとその崖が見えた>
Saddlebackとの間の鞍部まで降りて、 いよいよその先から崖登りが始まった。その一部は、 背丈の倍ほどの高さの岩塊にへばりつくようにして登るしかなく、 足に体重をかけた瞬間に踏み外せば、 少なくとも数十メートル下まで滑落することになる。 足場が確保されている箇所はまだ登り易いものの、それでも、 下を見てしまうとやはり怖い。
<この岩場を登って間もなく、崖が始まる>
<この瞬間の左足が滑ったら滑落…。>
<なんとか次の岩に>
<次はどこに行けば良いのか思案>
<膝も使って必死に岩にしがみつく>
<岩を抱きかかえるようにして滑落を防ぐ>
<下は絶壁>
<ここは割れ目が足掛かりになり、以外と楽に登れた。ただし、下を振り返るのは禁物>
<一歩めが難しい>
<細い足場を頼りに慎重に登る>
<ここを降るなんてできそうになかった>
<同上>
<Basin Mountainを振り返る>
<同上>
<崖っぷちの細い岩場を行く>
<なんとこの崖を降りて行くハイカーが…。信じ難い勇気>
午前11時4分、出発から5時間15分でSaddleback Mountain頂上に到達。
<頂上で会ったハイカーの一人が、Basinをバックに撮ってくれた>
<頂上からのBasin>
下山は、そのままの方向に稜線を0.5マイルほど下った後、Orebed Brook Trailを降りて行く。
<下り始めて間もなく、Gothics Mountainが正面に見える>
<Gothicsへの分岐点>
途中、Orebed Slideと呼ばれる、2011年のHurricane Ireneがもたらしたに大規模な崖崩れにより表土がむき出しに なった岩盤の急斜面があり、幸い400段近くの木の階段が設置さ れていて容易に下ることができたが、 階段がなければ滑りやすい大変な難所だったにちがいない。
<Orebed Slideには…>
<幸い階段が付いていた>
<苔の美しいクリーク>
<突如現れる巨岩>
<再びJohns Brook Lodgeへ>
<無事サインオフ>
駐車場で、レンジャーのお兄さんに訊かれて、BasinとSaddlebackへ登ったと言ったら、Thank youと感謝された。不思議に思って尋ねると、 やはり例の崖で怪我をしたり立往生したりして救助の要請が来ることが時々あるそうだ。レンジャーの任務とは言え、片道8マイルを行くのは決して簡単なことではない。無事戻ってこれたことに、 あらためて安堵した。