登山、音楽、読書など

考えることは極上の贅沢だと思う。そして、考えたことを文章にまとめるのはこの上ない楽しみだ。

Owl’s Head Mountain, New Hampshire

2018年9月9日(日曜日)

Owl’s Head Mtn. 4,025 フィート (1,227 m)

スタート時天気 晴れ 華氏37度 風なし

スタート時刻 午前6時38分

エンド時刻 午後1時38分

所要時間 7時間00分

総距離 18.2マイル (29.1 km)

 

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このOwl’s Headは、ハイカーたちからの評判があまり芳しくない山だ。その理由は、18マイルを超える長丁場のしかも往復ルート、主なものだけでも7回(往復で14回)の川渡り(増水時には腰まで水に浸かる)、眺望の無い山頂、などだ。この中でも最大の問題は、なんと言っても川渡りだ。ブログや登山記録によると、どうやらここ最近は水量が少なそう、ということで今回決行することにした。

実際に行ってみると、多くの評判とは裏腹に、楽しめる要素の多い、優れたルートだということがわかった。どの川渡りも水量が少なく問題なくこなせたことがその大きな要因だったが、ほかにも、山の登り口までの片道8マイルの平坦な林間トレイルは、トレイルランを楽しむには最適だったし、頂上までの約1マイルの急登は、崖崩れの跡を行くため、見晴らしが抜群だった。

この、Owl’s Head Mountainは、2013年に挙行した、31マイルもの、きつく思い出深いPemi Loop一周の縦走ルートの円の中に位置する。そのため、上記の崖崩れ跡からは、周囲のPemi Loopの山々が一望でき(残念ながら西側の山々だけだが)、感慨はひとしおだった。

 

当日朝は、長丁場を想定し日の出後まもなく出発することにした。
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<夜明け直後の6時半にTHの駐車場に着く>


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<インフォメーションセンター脇からスタート>

 

まずは、Pemigawasset(ペミガワセット)川を渡る。2013年に行った31マイル(約50キロ)にもおよぶペミループの縦走が懐かしく思い出される。
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<ペミガワセット川を渡る吊橋>

 

川の右岸西側に沿って、かつての林業用鉄道の線路跡に幅広く平坦なトレイルがついている。目指すフランコニア・ブルック・トレイルとの分岐点までの約3マイル、早朝のジョギングを楽しむ。
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<線路跡のトレイルは、まっすぐで平坦>


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<分岐点直前の橋>

 

フランコニア・ブルック・トレイルに入ってからは、林間のほぼ平坦なシングルトレイルとなる。このトレイルを1.7マイル行く。
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<フランコニア・ブルック・トレイルへの入口>


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<このトレイルの一部も、線路跡に作られているので、このような真っ直ぐの箇所がある>


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<1本目の川渡り>


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<2本目の川渡り>


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<3本目の川渡り>

 

次に、リンカーン・ブルック・トレイルに入る。道は引き続き平坦で足場もよく、走れる箇所も多かった。このトレイルを3.4マイル行く。

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<リンカーン・ブルック・トレイルへの分岐点>

 

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<4本目の川渡り。このルート最大の川>


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<5本目の川渡り>


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<密集したキノコ>


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<6本目の川渡り>


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<7本目の川渡り>

 

スタート後2時間45分、8.1マイルでOwl’s Headへの登り口に着く。この地点の標高は、手元のGPSによると2,557フィートなので、ここから頂上まで約1マイルで1,500フィート近く上る急登、ということになる。
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<Owl’s Headへの登り口>


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<まずは岩盤を上る>


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<崖崩れ跡が現れる>


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<崖崩れ跡からの景色。Pemi Loop縦走時に登ったMt. Lincolnの特徴的なV字形の崖崩れ跡>


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<岩をよじ登る>


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<崖崩れ跡>


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<Pemi Loop上の山の一つMt. Flume(左手の小突起)>


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<急登が続く>


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<山頂手前約4分の1マイルから平坦になる>

 

急登だけあって、わずか1マイルの上りに1時間もかかり、ようやく頂上に着く。皆が言うように、周りは木々に囲まれて景色が見えず、小さめのケルンが積んであるだけの、極めて地味な山頂だ。
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<Owl’s Head 山頂>

 

帰路は来た道を引き返す往復ルートだ。まずは、登って来た崖崩れ跡のトレイルを下る。目の前にFlume、Lincoln などPemi Loop西側の山系がそびえる。山頂の退屈さを補って余りある絶景だ。
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<山々を眺めながらの下り>

 

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<同上>


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<崖崩れ跡を下る>

 

崖下りのあとは、どこまでも続くと思われるような長く平坦な林間トレイルを、約5マイル、気持ちよく走る。

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<リンカーン・ブルック・トレイル脇の美しいクリーク>


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<たぶん林業用の重機の残骸>

 

最後に、これまた長く感じられる線路跡の林道を約3マイル行ってTHに。約7時間の長丁場を終える。
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<線路跡のトレイルに残る枕木>


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<THに到着>


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<宿に戻り、地ビールで乾杯>


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<同上>